• 念仏宗【念佛宗】無量壽寺 ジャータカ物語

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本 棚

2024.8.19

らんぼうな王子

むかし インドの都バーラーナシーでブラフマダッタ王が国を治めていた時のことです。王様は 国中の人々から したわれ平和でゆたかな国を きずいていました。王様には 王子が 一人いましたが彼は おこりっぽく らんぼうでいつも棒を ふり回していました。誰かが やめさせようと 言葉を…

 
2024.8.19

桶いっぱいの水

むかし ヒマラヤのふもとで 五百人の修行者が 精進に はげんでいました。その年は ひどい干ばつで 飲み水がかれてしまいました。人々は 知恵をしぼって 何とか飲み水を 手に入れていました。しかし 森にすむ 動物たちはどうすることもできず のどがカラカラでした。「川は 干上がって…

 
2023.6.30

大切な秘密

むかし バーラーナシーでブラフマダッタ王が国をおさめていた時のお話です。海で船がこわれ 一人の船乗りが命からがら カランビヤという町に流れつきました。船乗りはお腹がすいていたのでお坊さんの格好をしてお布施を集めて回りました。その町の人々はとても親切で…

 
2023.6.25

川に落ちたお金

むかし ガンジス川の向こう岸で商売をしている男がいました。男は 二人のむすこが大人になるころ病気にかかり亡くなりました。「父さんの商売の あと片づけをしよう」むすこたちは船で向こう岸にわたり 父親の商売の片づけをしたところ 十万金の大金を手にしました。二人はよろこんで…

 
2023.6.25

欲ばりすぎた商人

むかし 砂漠を旅する商人たちがありました。商人たちは それぞれの国からやってきて 宝を求めて旅を続けていたのでした。しかし 商人たちは 道に迷い何日も砂漠の中をさまよいました。食べ物も飲み物もなくなり 今にも死にそうなほどでした。そんな中 商人たちは 砂漠の…

 
2022.1.29

二羽のオウム

むかしウッタラパンチャーラの都でパンチャーラ王が国を治めていた時のお話です。山深いシンバリ樹林で二羽のオウムが生まれました。オウムのひなに羽が生えて 飛べるようになった時大風が吹いて二羽のひなは別々の方角に飛ばされました。一羽のひなは五百人の盗ぞくたちが住む村に…

 
2021.11.6

品せいをそなえた青年

むかしベナレスでブラフマダッタ王が国をおさめていた時のことです。高名でかしこい先生が五百人の青年に学げいを教えていました。先生には大事に育てた年ごろの美しいむすめがいました。「むすめもそろそろよめ入りのころだ。よい相手にとつがせたいものだ」先生はむすめが幸せに…

 
2021.8.20

すばやいハンサ鳥

むかしインドのバーラーナシーをブラフマダッタ王がおさめていた時のお話です。ブラフマダッタ王は空をとぶハンサ鳥のむれを見ました。ハンサ鳥の王がひきいるむれはたいへん美しくまるで空に金色のじゅうたんをしきつめたようでした。ブラフマダッタ王はその美しさに心を打たれ…

 
2021.6.20

戦わない王様

そのむかし南の国に一人の王さまがいました。その王さまは国を正しくみちびき人々は幸せにくらしていました。しかし一人の大じんが悪いことをしておかねもうけをしていたことが分かりました。これを知った王さまは「このような悪いことをするそなたはこの国に住むべき人ではない」…

 
2021.4.24

イノシシたちの団結

むかしむかし インドの山おくに イノシシがすむ どうくつがありました。きれいな水が流れ おいしい食べ物も たくさんある ゆたかなところでした。ある日のこと 一匹のかしこいイノシシが すむところを さがしにやって来ました。「ここは すむには よいところだ」とても…

 
2021.2.27

パンダナの木とライオン

お釈迦様がローヒニーという川のほとりにおられた時 住民の一人が困り果てて言いました。「この村は 争いごとが絶えません。争いのない 平和でおだやかな生活を送りたいのです」お釈迦様は 住民を呼んで話を聞かれましたが みな 他の人のせいにするばかりで 争いは…

 
2020.12.25

王になったゾウ使い

むかし インドのバーラーナシー国に 心のやさしいゾウ使いがいました。王様からあずかったゾウを 大切に世話しながら 年おいた両親をいたわっていました。ゾウ使いはおぼう様の教えをいつも大切にしていました。お金のよゆうはありませんでしたが おぼう様へのおふせを欠かさず…  
 
2020.10.25

病気になった王

むかしむかしのお話はなしです。ある日 のこと 神々の王であるサッカは だれがよいことをしているか だれがよく深いだろうかと人間の世界を 見まわしていました。すると ヴァーラーナシー国の王のよくが深いことが 分かりました。「あのおろか者は 王でありながら 王のくらいに…  
 
2020.8.20

やさしい声

むかしむかしある国に 若くてかしこい王様がいました。父王が早く亡くなったので 残された母親を大切にしていました。しかし母親は 父王が亡くなってから おこりっぽくなりいつも大声を出し 人の悪口を言うようになりました。人々はそのらんぼうな声を聞くだけで 耳をおおいたく…  
 
2020.6.20

食べすぎたオウム

むかしインドの海ぞいの山に一羽の子どものオウムがいました。オウムはやがて大きく育ち自分でえさをとれるようになりました。オウムのお父さんお母さんは年をとって目が弱ってしまいえさをとるのにも苦ろうするようになっていました。「お父さん。お母さん。これからはぼくがえさを…  
 
2020.4.18

二人の頭

むかしインドの南のはてに千人の大工が住む村がありました。村にはかしこいお頭とよく深いお頭がいて二人はそれぞれ五百人の大工とその家族をまとめていました。しかし村全体がまずしかったのでみんな苦しい生活をしていました。「この土地では苦しむばかりだ。ゆたかにくらせるところを…  
 
2020.2.24

竜のいかり

むかしむかしのインドのお話です。ある大商人がたくさんの商品を運ぶため 荷物運びの男たちをつれて 長い旅をしていました。「のどがかわいた。どこかに水はないか」みんながそう思っていた時 道ばたに小さな井戸を見つけました。「井戸があったぞ。これはありがたい」でも井戸は…  
 
2019.12.22

百人の王子たち

むかし インドのバーラーナシーに プラフマダッタ王が おさめる王国がありました。王国には 百人の王子がいました。その 百人の王子の中で 一番下の王子は 名前を サンバラと いいました。プラフマダッタ王は 王子を学ばせるために 一人一 人にそれぞれ 教師をつけました…  
 
2019.10.12

母親思いの白い象

昔 体が真っ白で とても美しい象がいました。力持ちで たくさんの えさを取れるので八万頭の 王として むれ全体の めんどうを 見ていました。白い象の お母さん象は 目が見えません。自分では えさが取れませんが みんなを守っている むすこの白い象をほこらしく 思って…  
 
2019.08.30

あわてたフクロウ

昔 インドの国王が 平和に 国を おさめていたころ 山おくに 山ぞくが出て 通る人々を 苦しめていました。 「ここを通りたければ 金を出せ。荷物を すべておいていけ」 山道になれている 山ぞくたちは 刀や やりで 人々をこわがらせて お金や 荷物を 取りあげていきました…  
 
2019.07.22

おしゃべりな王さま

昔 ある国に おしゃべり好きな王がいました。 王は早口でとぎれなくしゃべるので誰も口をはさむことができません。 かしこい大臣は 「王さまのおしゃべりがいつの日か災いをよばなければいいが…」 と心配してやめさせる方法はないかと いつも考えていました。ちょうどそのころ…
 
2019.06.07

天女と やさしいお金持ち

その昔 ブラフマダッタ王国のモーリニーという町に サンカという 大金持ちのバラモンがいました。サンカは おなかをすかしているまずしい人々やこまっている人々に 食べものや着るものなど 多くのものをあたえていました。とても多くのお布施をしたので サンカの財産は…
 
2019.02.07

けちんぼな お金持ち

昔 分けてあげることを大切にしていたサッカという天界の神がいました。すべての命あるものは おたがいにたすけ合あって生きていることを よく知っていました。ある日のこと サッカは人間界にいる自分の子孫たちが たすけ合いささえ合っているか確かめてみました。すると…
 
2018.12.24

おくびょうな父親

昔じひ深い王さまが治める国がありました。ある村に気弱でおくびょうな親が親孝行な息子とすんでいました。息子はびんぼうな家を助けようとはたらきに出ることにしました。「お父さんお母さん。お城に行って王さまのところではたらこうと思います」「体に気をつけてな」息子は願いどおり… 
 
2018.11.17

助け合う仲間

その昔 森の中で カモシカが 狩人のしかけたワナにかかり 痛くて悲しくて泣いていました。その声を 仲間のキツツキとカメが聞きつけて やってきました。「カモシカさん もう大丈夫だよ」キツツキは そう言うと カメに向かって「きみは ワナのかわひもを かみ切っておくれ…   
 
2018.08.15

おぼれたカラス

その昔 インドのカーシー国で 日照が何日も続きました。作物はかれて実がならず 生き物たちは まんぞくに食べられなくなりました。人々も 今まで捨てていた 皮やしんまで のこさず食べました。すると 人々の捨てた ざんぱんを食べていたカラスは「この町では もう食べ物は…  
 
2018.07.22

いたずら王

「いったい どうしたことだろう」天神サッカは 考えこんでいました。近ごろは 天に生まれる者が  ずいぶんと 少なくなったからです。「これでは 天に だれも いなくなってしまう」サッカは 人間界を 見おろし その原因を さがしました。すると バラナシ国の 王様の様子が…
 
2018.07.22

欲におぼれたカラス

そのむかし 自分の黒い羽が いやでたまらない カラスがいました。でも おいしいものを 食べると 羽がきれいな色になる と信じていました。だから いつも「おいしいものは ないだろうか」と 食べものを さがしていました。ある日 村で お祭がありました…          
 
2018.02.11

欲のふかい物売り

むかし 貧しいおばあさんと孫むすめが インドのある町に住んでいました。ある日のこと まどのそとから「花かざりは いらんかねー」と 物売りの声が聞こえてきました。すると としごろの孫むすめは 「わたしに 花かざりを買ってください」と おばあさんにおねがいしました…   
 
2017.11.01

信じあう力

むかし ライオンとトラが森の中でなかよくくらしていました。ある日 森にジャッカルがやってきて「ああ もう何日も食べていない。おなかがすいて死にそうだ」とまわりに聞こえるように言いました。かわいそうに思ったライオンとトラはジャッカルに 自分たちの食べものを…
 
2017.08.25

猟師と子供たち

むかし ある国に猟師がいました。ある日猟りょう師はイノシシの肉を たくさん手てに入れることができました。とても たくさんあったので 家族だけでは 食べきれません。もったいないので町に行って くばることにしました。町では 四人にんの子供たちが今日は 何をして…
 
2017.08.25

オウムの王

とおいむかしの おはなしです。ある国に 広田を持つバラモンの村がありました。バラモンは 田に実のった米を 他の者に分ける気持がなく いつも見はりばんを立てていました。村の近くには 大きな森がありそこには たくさんの オウムたちがすんでいました。オウムたちは 田に…
 
2017.04.28

もとめる心

とおいむかし 雪ぶかい ヒマラヤのふもとで 雪山童子というわかものが本当の幸せをもとめてきびしい修行をつんでいました。ある日のこと 童子の耳に風にのってことばが 聞こえてきました。「すべてのものは かわりゆく生まれて 死ぬのを くりかえす…」これを 聞いた 童子は…  
 
2017.04.28

馬と王さまたち

むかし インドに たくさんのたからものが集まる ゆたかな王国がありました。まわりの七つの国の王たちは たからものがひとりじめされていると思い へいしを集めて 王国の城をとりかこみました。そして「たからものを よこせ!」と 王国の王さまに言ったのです…         
 
2017.04.28

なかなおり

むかし インドに 若い王さまがいました。ある日王さまは 天気がよいので部屋のまどをあけて おしろの外をながめていました。すると「ナツメをどうぞ おいしいナツメをどうぞ」と きれいな声が聞こえてきました。声のするほうを見てみると かごを頭にのせた むすめが…
 
2016.10.31

吹きとばされた大木

とおいむかしのおはなしです。インドにある森の多い王国で 新しい王様がたんじょうしました。王様は おいわいにおふれを出しました。「わが国の者は だれでも好きなばしょにうつり住んでよい」森の木に住んでいた 木の精たちはそれを聞いてよろこび さっそく つぎに住むところを…
 
2016.10.31

あきらめない心

むかし インドで 商人の一行がふるさとを目ざして さばくの中を旅していました。お日さまが 出ているあいだはテントをはって休み 夜になると 星を目じるしにして すすみました。さばくに入って 数日がすぎたころ出口が 近づいてきました。「よし あちらの方向だな」隊員たちは… 
 
2016.10.31

宝石バラモンと盗ぞく

むかしインドに 呪文を使って 星空から 宝石をふらせるバラモンがいました。ある夜のこと バラモンは 弟子と二人で となりの国へと 森の中を 急いでいました。ところが 五百人の盗ぞくたちに おそわれ つかまってしまったのです。盗ぞくたちは バラモンだけを なわで…
 
2016.10.31

王様の象

むかしインドのある国で 王様が象を かっていました。象は 心が優しく 王様に とてもかわいがられていました。あるばん盗ぞくたちが象の小屋に集まって盗みの自まん話を始めました。「今日も たくさん 宝ものを盗んだぞ!」「ジャマしたやつらを いためつけて やったぞ!」…   
 
2016.10.31

犬王のちえ

遠いむかしの お話です。雨あがりの朝 お城のなかで たいへんなさわぎが おきていました。王さまの お気に入りの 馬車についている かわひもが 食いちぎられて なくなっていたのです。犬の足あとを見つけた 家来たちは「これはきっと はらをすかせた のら犬たちの しわざに… 
 
2016.10.31

鹿の王 ニグローダ

ある国に 鹿の肉が大好物で 鹿狩りに 夢中になっている王さまがいました。「王さまのために もっと鹿の肉を!」家来たちは ワナをしかけて千頭の鹿たちを 広い庭に閉じ込めました。これで王さまは かんたんに狩りができ思うぞんぶん 鹿の肉を食べることができます…        
 
2016.10.31

ウズラの和

ある森に 何千羽ものウズラたちが身をよせ合ってくらしていました。そこへ 近くの村から一人の男がやってきました。男はえさをまいて たくさんのウズラたちをおびきよせると あみを使ってつかまえていきました。残されたウズラたちは「つぎにあの男がきたら わたしたちも…
 
2016.09.20

黒牛とおばあさん

これは むかしのインドの物語です。ある村におばあさんと一頭の子牛がすんでいました。おばあさんは けっしてゆうふくではありませんでしたが 子牛にクロという名前をつけて まるで自分の子どものように大切に育てました。 クロはおばあさんの思いやりの心をうけて りっぱな黒牛に…
 
2016.09.20

砂漠にすむ鬼

遠いむかしのお話です。インドに大きな砂ばくがありました。カンカン照りのお日さまが出ているときはあつくてとても歩けません。砂ばくを行く人は 昼は テントの日かげで休み 夜の間だけ進むのです。砂ばくにはずるがしこい鬼たちが 住んでいました。通る人をだましては水を捨てさせ…